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大阪の銘酒 呉春
父が誕生日前になって、呉春を飲みたいというものでプレゼントすることにしました。
呉春とは、関西では灘に続く酒の産地だった大阪池田の、幻の酒とも呼ばれている日本酒の地酒です。
思い出の酒かなんかかなと思ったんですが、そうでもないようで、どこかで聞きかじって欲しくなったとというのが真相のようです。
「幻の酒」と聞いて、なんとしてでも飲まねば!と思ったみたいで、我が父親ながらミーハーですね。
呉春が買えるのは?
父曰く、「なかなか手に入らんのやー」ですが、グーグルで検索したら一発です。他所では知りませんが、大阪では結構普通に見かけます。
ネットでも、「幻の酒、お一人様一本限り!」と、もったいぶったことが書いてあります。
ちょっとだけでいいやと思ってたのに、一升瓶しかなく、うっかり父親に販売店のウェブページを見せていたら、三本セットなんてのが出てきて、結局それになりました。(一本限りってのはなんや、三本やんけ!と一応突っ込んでおきました)
三本というのは、特別吟醸と、本丸と普通酒です。3本セットで8,000円位でしたので幻の銘酒というわりには思ったほど高くなかったなという気も。
呉春の感動のエピソード
池田の地酒を作っている酒造会社は、今では2軒しかないそうですが、江戸時代には多くの酒蔵があったそうで、そのなかでも呉春は遠くは江戸まで評判が伝わる酒だったそうです。
呉春は、地下水脈の伏流水を井戸より汲み上げて仕込み水としているそうで、旨さの秘訣は水の良さだと言います。酒造りは水が命ですものね。
バブルで日本中が好景気に浮かれていた頃、酒蔵の近くにマンションの建設計画があったらしいですけど、水脈が途絶えるとのおそれから、酒好き達による反対運動がでて中止になったとか。
酒飲みの先達のみなさま、よくぞ止めてくださいました。
マンションなんて、なんぼでもゴロゴロ建てられますけど、失われた酒を取り戻すのは大変なことです。
こういう逸話をききますと、呉春が飲みたくなりますね。
誕生日祝いにかこつけて、飲みに行ったのはいうまでもありません。スッキリした辛口の酒、旨かったです。